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服の原型について
原型は、どのような体型の人にも比較的合いやすく、またパターンの作製を簡易化し、あらゆるデザインの作図の基本となるものである。
男子服は、婦人服ほどデザインの変化が多くなく、特に下半身はごく特殊な例を除いては、パンツと決まっている。したがって男子服の原型は、上半身を主として考え、一般に左身頃が上前になるので、左半身を作図する。
なお袖は、服種により一枚袖、二枚袖など、そのつど作図するので特に原型はない。原型は、寸法上基準となるものを決めてから作図するが、チェストを基準にした作図法が簡単で、体型にも合いやすく、形も作りやすいので、チェスト寸法と背丈寸法を基準として作図する。
細部の割出しはチェスト寸法の割合によって求める方法で、このような作図を胸度式(バストメジャーシステム)という。またこの原型は、動作機能を妨げない適度なゆとりが入ったセミタイトフィット型で、デザインに合わせて着丈や幅のゆとりを加え、シルエットによってデザイン線を入れて作図展開をする。
さらに、チェストダーツや肩ダーツを明確にしたことにより、ダーツの展開法がより分かりやすくなり、デザイン展開がしやすくなったことが最大の利点である。