『アール・グー・ボーテ』誌から選んだ1920年代のモード
文化学園が創立されたのと同じ1920年代に描かれた色鮮やかなポショワール（ステンシル版画）の作品を、同年代に刊行されたモード誌｢art gout beaute:feuillets de l'elegance feminine(アール・グー・ポーテ：フュエ・ドゥ・エレガンス・フェミナン）」から、選んでいる。
同誌は1921年に創刊され、同年秋号までは「Les succes d Art,Gout,Bon ton」として刊行され、21年冬号に「art gout beaute :feuillets de lelegance feminine」に改称されている。当初「芸術と趣味、そして上品さ」であった副題が、「芸術と趣味、そして美しさ」へと変更され、イメージアップしたともいえる。「feuillets de lelegance feminine」の副題に沿ってか、「女性の優雅さの紙片」の意のように、全ページ四つ折りのまま綴じることなく、表紙をつけてひもがけをした体裁をとっており毎号8枚、1貼分が16ページとして構成されている。その紙面の美しさはアーティストで挿絵画家のH・ルーイがディレクションを手がけ、彼自身による数多くの作品が別刷りで紙面を飾っている。
同時代を代表するモード誌「ガゼット・デュ・ボン・ドン」や「モード・エ・デ・マニエール・ドージュルデュイ」が著名なイラストレーターを起用してその個性を前面に出して紙面を飾ったのとは異なり、一切アーティト名を出さないことのこだわりは、当時としては異例のことだった。その内容も狩猟、乗馬、テニス、ゴルフ、ヨットと多様化しつつある余暇の時間の過ごし方や子育て、生活や住環境の整え方といった実生活など多岐にわたった。また、日本でも1924年に国際情報社から、竹久夢二の木版画が誌面を飾った「婦人グラフ」は、本誌の大きな影響の下に創刊されている。
1921年創刊当時の華麗なポジョワールの多色刷りによる紙面も、1952年以降は発行部数の急増により、手作りのイメージは次第に失われていく。しかしそれによって近代的な印刷誌面へと大きく変貌を遂げ、1933年4月発行の152号までこのスタイルを継続している。
解説･キャプション翻訳／朝日 真･胡桃澤 教子(文化服装学院 西洋服装史)
サイズ：57×30cm
枚数：7枚（表紙を含む）
同誌は1921年に創刊され、同年秋号までは「Les succes d Art,Gout,Bon ton」として刊行され、21年冬号に「art gout beaute :feuillets de lelegance feminine」に改称されている。当初「芸術と趣味、そして上品さ」であった副題が、「芸術と趣味、そして美しさ」へと変更され、イメージアップしたともいえる。「feuillets de lelegance feminine」の副題に沿ってか、「女性の優雅さの紙片」の意のように、全ページ四つ折りのまま綴じることなく、表紙をつけてひもがけをした体裁をとっており毎号8枚、1貼分が16ページとして構成されている。その紙面の美しさはアーティストで挿絵画家のH・ルーイがディレクションを手がけ、彼自身による数多くの作品が別刷りで紙面を飾っている。
同時代を代表するモード誌「ガゼット・デュ・ボン・ドン」や「モード・エ・デ・マニエール・ドージュルデュイ」が著名なイラストレーターを起用してその個性を前面に出して紙面を飾ったのとは異なり、一切アーティト名を出さないことのこだわりは、当時としては異例のことだった。その内容も狩猟、乗馬、テニス、ゴルフ、ヨットと多様化しつつある余暇の時間の過ごし方や子育て、生活や住環境の整え方といった実生活など多岐にわたった。また、日本でも1924年に国際情報社から、竹久夢二の木版画が誌面を飾った「婦人グラフ」は、本誌の大きな影響の下に創刊されている。
1921年創刊当時の華麗なポジョワールの多色刷りによる紙面も、1952年以降は発行部数の急増により、手作りのイメージは次第に失われていく。しかしそれによって近代的な印刷誌面へと大きく変貌を遂げ、1933年4月発行の152号までこのスタイルを継続している。
解説･キャプション翻訳／朝日 真･胡桃澤 教子(文化服装学院 西洋服装史)
サイズ：57×30cm
枚数：7枚（表紙を含む）